鹿児島県に存在し、1987年に廃止になった宮之城線。宮之城線は、川内~宮之城~薩摩大口駅を結んでいたが、その途中駅に今回訪れた薩摩永野駅があった。
薩摩永野駅は、現役より「シーサスクロスポイント」「スイッチバック」があり、廃止後の現在も一部設備が保存されています。
以前より気になっていたので、時間を作って行ってみました。
目次
南国交通(鹿児島空港~永野)
東京から飛行機で鹿児島に乗りこみ。
鹿児島空港から薩摩永野へ移動するが、移動手段はバス。
南国交通の空港連絡バス「阿久根・出水・宮之城線」が薩摩永野駅のあった永野地区を通ります。
南国交通のバスは現金のみかと思っていたが、直前にVisaタッチが使用可能という情報をゲット。
実際、乗車したバスはVisaタッチが利用可能。遠慮なくVisaタッチで乗車しました。
地方のバスで中長距離乗車すると両替の手間が必ず発生するが、その手間が省略。利用者としては、大変ありがたい。
空港連絡バス 阿久根・出水・宮之城線(南国交通HP)
永野バス停
鹿児島空港から約30分で永野に到着。運賃は820円でした。
降車した永野バス停を通過するバスは、全て空港連絡バス。
空港連絡バスは途中バス停での乗降可能な為、路線バスの役割も兼ねています。
宮之城線(薩摩永野駅から川内方500m)
永野バス停より少し東へ進むと、人工的に植えられた木が幾つも並んでいます。
途中、道路によって途切れているものの、場所を考えると宮之城線の跡地というのが分かりました。
廃止されて30年以上経っていますが、今でも路盤がくっきり残っています。
永野バス停~薩摩永野駅
上の写真、交差点が写っていますが、その場所より少し南へ進むと「平建設」という看板があります。
その看板前こそ、かつて宮之城線の宮之城・川内方面の線路が通っていた場所。
看板前より川内方面を見ると、確かに線路跡(路盤)がくっくり残っています。
反対側、薩摩永野駅方面は車が通れるよう、アスファルトで舗装されているものの、線路があったというのが一目で分かります。
舗装された道の先に薩摩永野駅があるので、線路跡を歩いて駅に向かいます。
線路跡より南側の景色。列車からも同じような風景が眺められていたと思います。
左の方より薩摩大口方面の路盤と合流。
線路(道路)が合流した先、中途半端に舗装された道路と砂利道がある。その場所が現役当時のシーサスクロスポイントがあった場所だと思われる。
ネットで出てきた昔の写真と現在保存されているシーサスクロスポイントの場所を比べると、シーサスクロスポイントは駅舎寄りに移動しているように見えます。
拾い物の写真・現役当時の薩摩永野駅周辺(困ったときのWiki)
保存された設備(シーサスクロスポイントなど)
薩摩永野駅に現在も保存されているシーサスクロスポイント。
シーサスクロスポイントの両サイドには、枕木式信号。更に緩急車(車掌車)も保存されています。
永野鉄道記念館(薩摩永野駅)
現役当時の薩摩永野駅は、1面2線のホームと機回し用の線路が1本ありました。
廃線後、駅舎側の線路が撤去。残り2つの線路は残っており、保線用の車両が2台保存されています。
薩摩永野駅の駅舎っぽいが、当時の駅舎ではない。
永野鉄道記念館として、新たに作られた建物らしいです。
永野鉄道記念館の前に南国交通の永野駅バス停がありますが、通過するバスはコミュニティバス(スクールバス)。
本数が少なすぎるので、バスを利用するのは実質的に困難。
ホーム跡
当時使用されていたホームは一部残っており、ホーム上にレプリカの駅名標があります。
レプリカの駅名標は3つ(薩摩永野・広橋・薩摩求名)。
建物内
記念館の中は、切符売り場の窓口、駅名標、改札口と当時の雰囲気を残していると思われる。
また、窓口には、ノート・記念スタンプが置かれていた。
記念館の奥は、宮之城線で使用されていた設備・プレート等が展示されています。展示コーナーの部屋は鍵が掛かっており、管理人に連絡することで鍵を開閉してもらえる。
管理人にわざわざ来てもらうのも申し訳なかったので、窓越しに見学。一部を除き、現役当時の写真やプレートといったものを見ることができ十分満足。
薩摩永野駅から薩摩大口方へ1km歩いてみた
薩摩永野駅の見学を終え、再び宮之城線の線路跡を散歩。今度は薩摩大口方面へ行きますが、次のバス時間を考え、近距離に留めておくことに。
薩摩永野駅より続いている木は、桜の木。桜の時期になると、綺麗な桜並木になるようです。
道路と交差し、山の中へ。
薩摩大口方の道路は舗装されており、車1台は問題なく通れる幅はあります。
なんとなく予想していたが、歩いている途中に田舎の快速急行(トラクター)が30kmぐらいで通過。
荷台も牽引していたので、2両編成の列車が通過したように感じてしまった(笑)
いつから設置されているか分からない橋。年月は経っているが現在も一応通行できそう。ただ、こんな所を通る人はいるのだろうか。
カーブを曲がり切ったところで、廃線跡の散策は終了。
この先も道(廃線跡)は続いているが、時間が掛かるのでやめておきました。
終わりに
グーグルマップで宮之城線を辿ると、道路へ転用された区間が多くあり、廃線跡巡りがしやすい状態になっています。
流石に全区間を徒歩で行くのは無理なので、車もしくは自転車で巡るのがベスト。
いつか、宮之城線を全区間辿ってみたい。
それでは、今回はここまで('ω')ノ
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訪問日:2023年2月