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大阪発の特急ひだ25号
「特急ひだ」といえば、一般的には中部圏の大都市・名古屋と高山本線の沿線にあり、飛騨の有名な観光地である下呂・高山を乗り換えなしで結ぶ列車。一部は富山まで行く便もあることから、名古屋~飛騨~富山のイメージが強く、関西圏には一見関係の無さそうな列車に思えます。
そんな特急ひだですが1日に1往復、関西圏まで乗り入れており大阪を発着として運行。大阪発着ということもあり、大阪ひだと呼ばれることもあります。
大阪~大垣の発車案内で1日に1回見ることができる「高山」の表示。
大阪発の特急ひだは朝に運行され、新大阪・京都・草津・米原・大垣の順に停車。岐阜駅から高山本線に入り、最終的に下呂まで約3時間30分。高山まで約4時間掛けて向かいます。
特急ひだの車両はHC85系。2年前に乗車した際はキハ85系で運転されていましたが、2023年3月に全ての特急ひだがHC85系に置き換えられました。
HC85系は、ディーゼルエンジンと蓄電池の両方を使用するハイブリッド車両。キハ85系と違い爆音のディーゼルを持ち合わせているわけではありませんが、停車中は大阪駅にディーゼル音を響かせまくります。
キハ85系の時は基本3両編成でしたが、HC85系に置き換えられてからは基本は2両編成。多客期に4両編成に増結されるという運用に変わったようです。
この日は多客日ではなかったこともあり、2両編成での運転。しかし、この後にも述べますが休みの日に2両編成は少ないです。。。
始発駅の大阪駅には発車12分前に入線。入線と同時に多くの乗客が車内に乗りこみ。指定席に乗車しましたが、大阪発車時点で5~6割の乗車率。発車前に自由席も見ましたが、自由席も多くの乗客が既に乗っており7~8割ぐらいの乗車率でした。
また、乗客は日本人と外国人の旅行客が半々ぐらい。ビジネス客が数人いましたが、ほとんどが旅行客の利用でした。
大阪~米原
列車は定刻に通りに大阪駅を発車。
隣の新大阪でも乗客を拾い、ディーゼル車の特急らしくエンジンを唸らせながら通過線を走行。新大阪でも乗車があり、新大阪発車時点で通路席にポツポツ空席があるだけ。明らかに京都からの乗車で満席になるのが予想でき、自分の隣席も綺麗な状態で空けていました。
通常であれば新幹線で名古屋に向かい、名古屋から特急ひだに乗り換えるのがポピュラー。しかし、この大阪発の特急ひだに乗車すれば面倒な乗り換えをせず、1本で向かうことができます。
乗車して座席に座り、乗り換えることなく高山本線沿線の目的地に行けるのが大きな魅力の大阪ひだ。列車内も大きな荷物を持った人が多く、乗客の主な割合は観光客。時間が多少掛かったとしても重たい荷物を何度も持ち運ばなくて済むので、この直通列車に乗る人が多かったようです。
※関西⇒飛騨の需要の多さも驚きました
大阪から30分で京都駅に到着。京都駅ではもちろん0番線に停車するので、長ーいホームに2両編成だけの列車が止まるという、少し面白い光景が見れます(車内なので見れてません。。。)
停車する京都駅のホームを眺めていると、自由席の待機列が凄まじい長さ。大阪駅出発前の自由席を見ていたので、絶対に立席が出るだろうなというほどの人の数でした。
指定席側の待機列も「あ、これ満席になるわ」と直感で思えるほどの長さ。案の定、京都駅で2両の特急ひだは満席になりました。
京都駅出発後に車内アナウンスを聞いていましたが、自由席の座席はやはり立席になる人がいた模様。それも結構多くいるみたいなアナウンスの仕方でした。
以前のキハ85系の3両編成であれば、少なくとも立席になることはなかったでしょうに・・・。難しいところです。
京都~岐阜駅間は以前の乗車した特急ひだ36号の時と同じく、あまり速度を飛ばすことなく進行。京都から先は新快速や特急サンダーバードの追ってから逃げ切れるということもあり、速度をあまり出さずに進行できるのかもしれません。
滋賀県内の東海道本線では、昔に使用されていたと思われる、所謂旧線をところどころで目にする機会があります。特に橋の部分で多く見かけ、現在の場所に橋が付け替えられたあと、元のところには何も手を加えられず、そのまま放置されている場合が多いです。
特急ひだ25号は、京都駅出発後は滋賀県に入り草津、米原の順に停車。
大阪から約1時間20分で米原に到着。米原でJR西日本→JR東海への乗務員交代が行われます。
米原では多少の乗降がありましたが、引き続き満席状態で発車しました。
米原~岐阜
米原駅発車後、今やとても短い路線となってしまった北陸本線とクロスし、引き続き東方向に進行。
近江長岡駅では普通列車を追い抜き。米原~大垣駅間は列車の本数が少ないので追い抜きは無いかと思いましたが、朝の時間帯ということもあるのか、普通に追い抜きがありました。
普通列車をパッと見た限りでは、かなり空いているようでした。乗車しているひだも「あれくらい余裕があればな・・・」と思いながら過ごしました。
近江長岡駅は1999年まで住友大阪セメント専用線が存在しており、↑写真の左~真ん中の少し左に掛けて線路があったみたいです。
線路跡は歩道・自転車用に整備されているみたいなので、機会があれば通ってみたいですね。
本ブログでたまに登場する柏原~関ヶ原駅間の東海道新幹線との交差部分。残念ながらこの時も新幹線は通過してくれませんでした!
関ヶ原駅通過後は、左手に新垂井線。米原・京都方面の特急・貨物列車しか通過しません。
何か通るかなと少し期待していましたが、こちらも列車が現れることはありませんでした。
大阪駅から約2時間45分、AM9時46分に大垣駅に到着。大垣駅でも座席から乗降チェック。
米原駅とかに比べ乗降が少し増えた印象。新幹線が通らず、大阪・京都から大垣に向かう直通列車はこれくらいしかないので、意外と便利な列車として利用されている方もいるみたいです。
岐阜を発車すると約10分後には岐阜駅。大垣駅発車後は降車客とこの後の連結作業に向けて、車内が少し騒がしくなっていくのを感じました(悪い意味ではなく)。
長良川を過ぎるとあっという間に岐阜駅に到着。岐阜駅では隣の人も含め、結構な人が降車しました。
やはり岐阜駅も新幹線が通っていないことが影響しているのか、観光客だけではなく僅かにいたビジネス客も降車していきました。
岐阜駅到着後、数分の乗降時間があったのち、列車はまさかの大阪方へ進行。
「どこまで行くんだろう・・・」と思いずっと見ていましたが、停まる気配が無くそのままホームから抜け出し、大阪方の引込線へ。
降車ホームからは見えなかったので別ホームから見ましたが、引込線に先ほどまで乗車したHC85系の車両がいるではないですか!
営業列車が引込線に入ることなんてスイッチバック駅以外ではほとんど無いので、乗車してみたかった・・・。
逆に、岐阜駅の引込線に入っているHC85系を見れる機会も早々ないでしょうから、これはこれで良かったのかもしれません(笑)
ちなみに、このあとHC85系は数分停車したのち先ほどとは別のホームへ移動。名古屋からやってくる特急ひだ5号と連結し、高山へ向かいます。
終わり
今回乗車したのは大阪発の特急ひだでしたが、高山発の特急ひだも同じようなルートで運行されています【特急ひだ36号:高山15時34分発 → 大阪19時50分着】
最後の方、高山行き岐阜駅で引上線に貼りましたが、大阪行きの特急ひだ36号は引上線に入りません。
大阪行き特急ひだ36号の車両数は、今回と同じく2~4両で運転されています。平日は分かりませんが、土休日になると観光客で満席もしくはそれに近い状態になるので、土休日は早めに予約することをオススメします。
それでは、今回はここまで('ω')ノ
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おまけ
乗車日:2024年6月