北海道・室蘭本線。
室蘭本線の長万部~苫小牧駅間は特急列車や貨物列車が多数通過する北海道でも主要の路線ですが、その主要路線の一角に秘境駅ランキング1位の駅があるのはご存じでしょうか?
「秘境駅へ行こう」などの著書で有名な牛山氏が秘境駅ランキング1位に挙げたのが、今回訪れる室蘭本線の途中駅・小幌駅です。
前々から小幌駅に行ってみたいと思っており、行く機会を伺っていました。そして、遂に小幌駅へ訪れることができましたので、その時の訪問記を書いていきたいと思います。
目次
東室蘭駅⇒小幌駅
小幌駅へは長万部方面と東室蘭方面から行くルート、2ルート存在しますが今回は東室蘭駅から小幌駅に向かいます。
小幌駅へ向かう普通列車・長万部行きを東室蘭駅のホームで待っていました。
ホームに入線してきたのは、JR北海道で導入が進められているH100形。出発時刻よりだいぶ前に到着したということもあり、列車到着時は2人しか乗っていませんでしたが、出発時は立ち客が出るほど乗車してきました。
乗車している普通列車は、小幌駅に停車する列車としては6時間30分ぶり。
礼文付近では海の近くを走行します。
なお、東室蘭駅では立ち客が出るほどの乗客も、この辺りまで来ると数える程に。
東室蘭駅から1時間10分。秘境駅ランキング1位と言われる小幌駅に到着します。
最強の秘境駅!小幌駅!!
ついに小幌駅到着。列車内には私も含め数人乗車してましたが、まさかの乗っていた全員が小幌駅で下車!
乗客0となったH100形が出発していきました。
車での到達が不可能な小幌駅を探訪
小幌駅は山に囲まれた駅&両サイドにはトンネル。
小幌駅・長万部側ホーム。糠南駅のような板張りホームではなく、ホーム自体はしっかり作られています。
小幌駅は特急や貨物列車がどんどん通過するので、ホームの柵には注意書き。
柵の向こうは小川。流されてしまうと・・・海へ一直線です。
上りホーム側には大きめの建屋。小幌駅の待合室・・・ではなく、保線詰所と倉庫でした。
そんな詰所には生物の注意事項。訪れた4月はまだ大丈夫ですが、夏の時期はマムシやスズメバチが出るようです。山の中なので、マムシやスズメバチ以外の生物が出てきそうなので、注意が必要だと思われます。
その建屋の横にはカメラ3台。変なことが起きないよう、ホーム上やトンネル付近が監視されています。
時々通過列車を見ながら、ホームを探索
小幌駅に到着してから15分後。トンネル走行中から物凄い風圧で草木を揺らしていた特急北斗13号が小幌駅を通過。
北斗の車内から何人かの方が小幌駅の通過シーンを撮影したり、窓越しに眺めていました。
続いて小幌駅の下りホーム(東室蘭方面)へ。
下りホームへは構内踏切を渡っていきます。他の駅の構内踏切と違い、どことなく中途半端な構内踏切に感じます。
線路の途中には、もともと信号場として使用されていた線路が残っています。現在の線路には繋がっておらず途中で途切れています。
小幌駅の下りホーム。こちらは大部分がコンクリートで作られています。
駅名標。小幌駅から両駅は6kmほど離れています。
下りホームの駅名標下にはボックスが置いてあります。中には駅ノートや案内地図などが入っていました。
ボックスの中には、ビッグな入場券が入っていまいた。日付部分は磁石になっており、簡単に日付変更ができました。
それにしても小幌駅のビッグ入場券を作成した人はすごいですね!
特急や貨物列車が通過していく中、今度は上りの特急北斗12号が通過。
通過シーンを近くで撮ることもできましたが、遠くから撮影。遠くから撮っていても迫力を感じました。
小幌駅前に設置されている小さな小屋は物置とバイオトイレ。小幌駅周辺はトイレが無いので、こんな所にトイレが設置されているのは逆にすごいと思います。
物置の扉に貼られているチラシ。
小幌駅で自身の顔入り写真を撮ったのち、道の駅とようら、すいしゃ(2022/03/31閉店)もしくは天然豊浦温泉しおさいで写真を見せると小幌駅の秘境到達証明書が貰えるようです。
自然豊かな駅前
小幌駅前通り。アスファルト?道路?「なにそれ、おいしいの?」
・・・と言わんばかりの光景。駅前は自然公園と言われても違和感がありません。本当に何もない。
駅前から小幌駅全体を撮影。上下の写真を合わせて見ると分かる通り、周囲は山。パッと見で分かる建造物は、小幌駅と駅周辺の鉄道施設しかありません。
脱出列車をお見送り
小幌駅に普通列車・東室蘭行きが到着&出発。
先ほどの普通列車・長万部行きが15時06分発に対し、下の普通列車・東室蘭行きは15時50分発。40分滞在したのち、小幌駅を最速で脱出できる列車となっていますが、長万部へ行く予定だったのでH100形をお見送り。。。
小幌駅で下車した同士のうち、私を除いた全員が普通列車・東室蘭行きに乗車。ということで、小幌駅に残ったのは私だけ。ここから先、何が起きても助けはきません(゜゜)
発車時刻表
せっかくなので、小幌駅の時刻表を紹介。
まずは、下り・東室蘭方面の普通列車。下りの普通列車は1日2本!
始発は夕方が近づく15時50分。もう1本は、夜の19時44分しかありません。
一方の上り・長万部方面。こちらは下りより2本多い、1日4本。朝に1本と夕方・夜に3本設定されています。
小幌駅の秘境感を少しだけ堪能したいという方は、
東室蘭方面⇒小幌駅に15時06分到着⇒40分滞在⇒小幌駅15時50分発(東室蘭行)
の行程を組むと良いでしょう。
訪問日の時刻はご確認ください!
小幌駅時刻表(JR北海道)
引き続き小幌駅と周辺を探索
さて、小幌駅から鉄道関係の施設以外は全く見えないと書きましたが、実は駅から少し離れた所から上を見上げると国道37号線の陸橋を見ることができます。交通量は少ないものの、車が通る姿も確認できます。
なお、小幌駅周辺に大きな道路も小さな道路も全く存在せず、車で小幌駅に到達することはできません。小幌駅には列車か国道37号線から続く獣道を通って訪れるしかありません。
少し離れた所から小幌駅。段差があるので線路が見えず、荒廃した村のように見えますが、れっきとした駅です(笑)
駅から少し歩くと文太郎浜と岩屋観音へ向かうための分かれ道があります。ただ、いずれの道を進みにしても険しい勾配と山道が待っています。文太郎浜、岩屋観音へ向かう際は装備を整えた上で進むことをお勧めします!
小幌駅で2時間30分滞在しましたが、室蘭本線は北海道の中でも主要な幹線路線。特急列車以外に貨物列車も頻繁に通るので、飽きる暇がなかったです。
小幌駅を脱出
そんなこんなで2時間30分が経過。小幌駅を脱出する時が来ました。
夕方の17時30分で小幌駅は山に囲まれていますが暗くなりません。意外と日の明かりは持つようです。
トンネル内に希望の光。
17時34分発の普通・長万部行きが到着。これを逃すと19時44分(室蘭行)・20時05分(長万部行)まで列車は来ないので、ホームに10分前から来ていました(笑)
小幌駅で下車する人は0。車内は2名乗車していました。
小幌駅を脱出し、長万部駅に到着!
この後は急遽、予定には無かった特急北斗17号へ乗車。長万部駅で北海道・東日本パスのオプション券を購入し、札幌へ向かいました。
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グーグルマップ
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秘境駅巡り(秘境駅ランキング3位・小幌駅)
秘境駅巡り(秘境駅ランキング7位・糠南駅)
秘境駅シリーズ
訪問日:2022年4月17日