根室本線の東鹿越~新得駅間は、2016年8月の台風10号による豪雨で多数の個所で被害を受け、それ以降、この区間は代行バスによる運行が続けられています。
そんな根室本線の代行バスは、落合~新得駅間で旧根室本線が通っていた狩勝峠を通ることになります。偶然にも、根室本線旧線のルートを辿ると同時に、日本三大車窓の一つである狩勝峠からの十勝平野の車窓が復活することになりました。
1966年まで見ることが出来ていた「狩勝峠から見える十勝平野」。鉄道の日本三大車窓に入るほどなので是非見てみたいということで、2018年6月に同ルートの代行バスで狩勝峠を通ったのですが。。。
霧で外は真っ白。何も見えませんでした。
2022年5月、HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パスを使用して北海道を周っていましたが、代行バスも周遊パスで乗車可能。なので、タイミングを計って再挑戦したいと考えていました。
北海道を周遊中、何度も天気を確認し、雨が降らないことを確認。狩勝峠の車窓に挑戦してきました!
目次
新得駅(駅そば)
早朝は釧路湿原周辺をウロウロ。その後、釧路駅から特急おおぞら6号に乗車し、新得駅まで移動。
久しぶりの新得駅。それこそ、霧に泣かされた2018年6月以来。4年ぶりに訪れました。
新得~東鹿越駅間を走る列車はありませんが現在も根室本線なので、駅名標の次駅欄に「おちあい(Ochiai)」の表記があります。
改札を抜け、発車時刻を確認。
発車案内は結構凝っており、代行バスとはいえバス停やバスの絵が出来ています!
職人技かな(笑)
発車まで20分あったので、新得駅の駅舎内にある駅そば屋へ。
新得といえば何と言っても「そば」。新得に来たなら「そば」を食べないわけにはいきません。
食券機は無いので、店員へ直接注文。注文後に店員の方がそばを茹でていました。
お腹が空いていたということもあり、あっという間に完食!
現地で食べるそばはやはり美味しい。家で食べるのとは何か違います。
なお、特急おおぞら6号で釧路から来ましたが、昼ごはんは食べていませんでした。釧路~新得は2時間掛かりますが、その間は飲み物を飲んだだけ。その為か、そばがいつも以上に美味しく感じたのかもしれません(笑)
根室本線 代行バス&普通列車乗車記(新得⇒富良野)
駅そばを食べた後もまだ少し時間があったので、少し散策。
新得駅の駅舎は4年前と変わらずでした。
新得駅発着の代行バスは、駅前のロータリーから発着しています。駅舎を出て5秒ぐらいの所に代行バスのバス停があります。
2022年5月時点の代行バスの本数は4本。
ちなみに2018年6月に乗車した時の代行バスは5本ありました。現在は4本ということで比較してみると10時台の1本がなくなっています。
バス停を撮影後、新得駅舎内にある売店で買い物をしていると、発車ギリギリになってしまいました。
バス停へ行くと代行バスで使用されているふらのバスが停まっており、既に改札が始まっていました。
狩勝峠で十勝平野を見る時、新得⇒東鹿越は左側の座席が良い。なので、乗車してしばらくは進行方向に向かって左側の座席に座っていました。
代行バス乗車記①(新得⇒狩勝峠)
代行バスは時間通り、13時57分に新得駅を出発。
新得駅を出発してすぐに、根室本線旧線と同じルートを辿ることに。
新得 13:57発 ⇒ 東鹿越 15:04着(代行バス)
乗車率は2割ほど。金曜日でしたが、乗車している人が意外と多く驚きました。
バスに乗った瞬間、左側の座席が無いのでは!?と思ったほど(笑)
狩勝峠の頂上まではしばらく時間があるので、新得駅の売店で購入したのむヨーグルトとプリンを食べながらまったり。
根室本線の旧線は1966年に廃止。しかし、現在も線路の土台は残っており、「昔はあの場所をSLが走ってたんだなー」と思いながらバスから眺めていました。
狩勝峠に差し掛かり、いよいよ峠越え・・・という所で、バスは少し寄り道。
寄り道先は、十勝サホロリゾート。本来の根室本線とは関係ありませんが、せっかく近くを通るのだからということで停車するようになったと思われます。
この便での乗降はありませんでしたが、時期や時間帯によっては乗降があるのでしょう。
なお、十勝サホロリゾートの近くには、根室本線旧線・新内(にいない)駅があります。
十勝サホロリゾートを出発すると、狩勝峠の峠越えがいよいよ本格的に。
峠越えなので、カーブの連続。それと同時に昔の根室本線はよくこんな所をSLで超えていたなと思い、すごさを感じます。
5合目を超えた辺りから十勝平野が見えてきます。まだ頂上ではないですが、それでも景色が良いです。
更に山を登ると遠くの山も見えてきます。北海道の雄大さを改めて感じる区間。
8合目まで来ると標高は580m。頂上の標高は644mなので、この時点で残り84m。
頂上が近づいても天気も良く、遠くが見渡せるのが確定!
ワクワクが増してきます。
山の麓は天気が良くても、頂上付近の天気は微妙・・・というのを一番恐れていたので、今回はそれが無く助かりました。
そして、狩勝頂上。
日本三大車窓の一つである狩勝峠からの十勝平野一望を見ることができました!!
ただ、代行バスなのであっという間に通り過ぎるのではないか・・・と思っていたのですが、頂上付近にある退避スペースで少し停車してくれました。バスの後ろから来ている車を先行されるという名目で、時間を取って頂けれたのは有難かったです。
10秒ほどでしたが、十勝平野を一望。鉄道の日本三大車窓の一つを見れたのは良かったです。
これで日本三大車窓を見ていないのは、長野県の姨捨駅からの眺め。姨捨には今年中に行ってみたいです!
代行バス乗車記②(狩勝峠⇒東鹿越)
狩勝峠の頂上を超えたので、あとは下るのみ。ひたすら坂道を下っていきます。
途中で狩勝信号場跡を見て、次の停車駅である落合駅へ。
落合駅は国道38号線から見えましたが、線路部分はほぼ自然に還っていました。
新得駅から約50分。落合駅に到着。
落合駅の駅舎は現在も健在で代行バスの待合室にも使用されています。
そんな落合駅をバスの車内から見てみました。
線路部分は自然に還っていましたが、ホームや跨線橋といった設備は現在も残っています。
カメラのズームを使って駅名標を撮影。写真を見て分かったのですが、駅名標がある所も草ばかり。ホームも少しずつ自然に還りつつあるのかもしれません。。。
落合駅を出発して、次の幾寅駅へ。
国道38号線は根室本線と並行しているので、線路や踏切の状態がよく見えます。
落合駅は自然に還りつつありますが、落合~東鹿越駅間はそこまで状態が悪くありません。線路もはっきり見えますし、踏切も所々で残っています。
見た目は走れそうですが、そういう訳にはいかないのでしょう・・・
幾寅駅にも代行バスは停車。乗降はありませんでした。
幾寅駅を出発してすぐに根室本線の踏切を通過。列車が通ることがないので、踏切はあるものの遮断桿は外されていました。
また、線路は錆びれており、しばらく列車が来ていないことを物語っていました。
代行バスは定時に東鹿越駅へ到着。
東鹿越駅で普通列車へ乗り換えます。
時間があったので、駅前を散策していると東鹿越駅前というバス停を発見。時刻を見てみると、本数は少ないものの金山方面行きの路線バスがあるようです。
東鹿越⇒富良野
東鹿越駅の代行バス⇒列車への乗換は、どの便も8分以上の時間があるのでゆっくり乗り換えができます。逆に列車⇒代行バスは乗換時間が少なく、すぐに乗換ないと代行バスがすぐに発車してしまいます。
以前は時間がなく東鹿越駅の駅舎内を見れませんでした。しかし、今回は時間があるので駅舎内を見ることができました。
駅舎を抜け、ホームへ。
東鹿越から新得方面へ向かう列車はありませんが、現在も信号は停止信号を灯らせていました。
東鹿越駅の駅名標
名所案内。写真の奥にある湖がかなやま湖。
滝川行きの普通列車で富良野へ向かいます。
東鹿越 15:12発 ⇒ 東鹿越 15:51着
前回のブログにも乗せた空知川&かなやま湖。夕方が近づいていたので、少し紅く染まっていました。
下金山~布部駅の間は芦別岳が見える区間。薄っすら雪化粧された芦別岳が綺麗でした。
東鹿越駅から40分。富良野駅に到着。
列車内は代行バスに続きそこそこ乗っていましたが、富良野駅で下車したのは私も含め3名だけでした。
東鹿越から乗ってきた線路を振り返り。
この線路もいつまであるのか分かりませんので、乗れる時に乗っておきたいです。
一旦、改札の方へ向かっていると乗り場案内を発見。
その乗り場案内を見ると「新得 帯広方面」。2016年の台風10号が来るまでは、確かに列車だけで富良野~新得・帯広を結んでいました・・・
富良野駅からは富良野線へ乗り換えて旭川駅へ。
ただし、時間が悪く1時間待ちました・・・
ということで、今回はここまで。
前回は霧で全く見えなかった狩勝峠からの十勝平野を一望できたのは本当に良かったです。これで見えなかったら発狂していたかもしれません(←冗談ですw)
それはそれとして、新得~富良野駅間に途中駅が数駅ありますが、乗降があったのは東鹿越駅だけ。その東鹿越からも新規で乗ってきた人はいないので、途中駅の乗降は0。これだと、バスへ転換したくなるJR北海道の気持ちも分かるような気がします。
良い所と悪い所、両方見た今回の乗車でした。
それでは、今回はここまで('ω')ノ
2018年6月の乗車記(富良野⇒新得)
鉄道乗車記を見る
乗車日:2022年5月20日