JR北海道最古の車両であるキハ183系は、2023年3月17日を以って定期列車としての運行を終了。1986年より運転を開始しているとのことなので約37年間の間、北海道内を走り回ったということになります。
そのキハ183系が定期列車として運行終了する前に、キハ183系の特徴の一つである「ハイデッカーグリーン車」に乗ってきました。
目次
網走駅で鑑賞
今回乗車したのは、網走始発の特急オホーツク2号。冬の朝5時台ということもあり、外は真っ暗。
網走駅5時56分発の特急オホーツク2号へ乗車するために、前日は網走駅近くにある民宿ランプへ宿泊。
早朝の列車に乗る場合、安く泊まれる民宿ランプはピッタリな宿です。
チェックアウト後、近くの踏切からキハ183系の入換作業を見てみました。
車両入換
車庫近くの踏切で少し待っていると、キハ183系がひょっこりと現し・・・
5時36分:車庫から出庫
5時39分:引き込み線から網走駅へ
キハ183系が網走駅に行ったのち、自分も網走駅へ。
車庫⇒網走駅の入換作業は日によってマチマチみたいなので、見たい人は早めに待っておくのが吉。
網走駅(特急オホーツク2号)
特急オホーツク2号は網走駅の1番列車で、網走⇒札幌の所要時間は5時間23分。
札幌に直通する特急オホーツクは1日2本あり、残りは17時台に特急オホーツク4号があります。
ドアを開けて乗客を待っているキハ183系。早朝ということもあり、網走駅から乗車する人はそれほど多くありません。
1日4回見ることのできる「オホーツク」のヘッドマーク。オホーツク海で冬の時期に見られる流氷が描かれています。
方向幕を見ると「オホーツク」だけアルファベットで表記されていません。作るのかが面倒だったのか、枠内の関係なのか・・・
※オホーツク:Okhotsk
ハイデッカーグリーン車
キハ183系のグリーン車は2号車になります。ハイデッカーグリーン車は、普通車に比べ座席が少し高い位置にあります。
ハイデッカーということもあり、ドア付近に階段があります。乗り降りの際は少し注意が必要。
デッキ
ドア~客車は傾斜があります。ハイデッカーで座席が上にあるので、ホームからだと登っていく感じになります。
1号車側は、乗降のドアがない代わりにお手洗いと洗面台があります。
また、貫通扉付近にはカーテンで閉ざされた場所があります。恐らく、売店だったであろう場所。
いつまで使用されていたのか分かりませんが、使用されなくなってだいぶ時が経っていると思われます。
座席
それでは、グリーン車の客席へ。
グリーン車は全て指定席。プレートに「グリーン」と書かれておらず、普通車と同じ「指定席」になっています。
グリーン車は3列(2×1)×8番の全24席。3列シートなので、座席はゆったりです。
2列席側がA・B席。1列席がC席。窓枠は1列につき1つなので、座席指定時に窓枠を気にする必要はありません。
グリーン車座席は色々な機能が付いており、それぞれの説明は座席テーブルに案内されています。
座席の肘掛け下にコンセントが設置されています。元々はパソコンの充電ができるように設置されているので、スマホやタブレットも充電可能。
新しい車両ではないのに、コンセントがあるのは非常に有難かったです。
フットレストはペダルを踏んで広げる方式。
テーブルは2種類あります。
遠軽方面の座席番号1番のテーブルは、非常に大きなテーブルになっています。
縦に広く、弁当やペットボトル、ノートPCなどいろいろな物を一度に置けました。
それ以外のテーブルは背面テーブルになっており、大きさ等は普通車のテーブルと変わりありません。なお、テーブルはスライド式になっており、手前に持ってくることができます。
乗車記(網走 ⇒ 札幌)
定時に網走駅を出発。
冬ということもあり、朝の6時でも外は真っ暗。
網走、女満別、美幌で少しずつ乗客を拾いながら西の方向へ。
美幌を過ぎたところで少しずつ外が明るくなりました。
なお、今回はA列の座席に座りましたが、遠軽へ向かう際は進行方向に向かって右手。札幌へ向かう際は進行方向の左手に車窓が広がります。
6時46分に北見駅到着。
北見駅で多くの乗客が乗車。乗車人数は数えていませんが、石北本線の中で1番の乗車人数でした。
常紋峠を越え、生田原に7時27分到着。
更に進み、遠軽駅に7時42分着。
遠軽駅でスイッチバックを行うので、3分ほど停車。この停車時間を利用して、ホーム上の自動販売機で飲み物を購入している人もいました。
※キハ183系の車内に自動販売機は無し!
遠軽出発後のグリーン車車内。誰も写っていませんが、グリーン車は10人弱の乗車がありました。
また、遠軽で進行方向が変わるので、遠軽駅到着時に座席の向きを回転。座席番号1番は先頭でしたが、今度は最後列になります。
遠軽を出発後、丸瀬布・白滝の順に停車。
白滝駅出発後は、北見峠を越えていきます。
キハ183系のエンジンを唸られながら北見峠を走破。
白滝~上川駅間の途中にある上越信号場で、標高634mに到達(某ツリーと同じ)。
調べてみると、上越信号場は北海道で1番高い所にある停車場とのこと。
北海道の停車場で1番高い所を通過したということは、残りの区間は下り坂。
上川に向け、今度はどんどん標高を下げていきます。
白滝駅から約40分掛け上川へ。
上川を過ぎると札幌まで峠を越える区間はありません。
峠越えの時みたいな上り坂はないので、スイスイ札幌方面へ。
ずっと列車の中にいると流石に小腹が空くので、民宿ランプに泊まった時に買ったランプパンを食べました。
やはり、ブラックコーヒーと相性バッチリでした。
旭川より先はグリーン車を堪能。
ゆったりとした座席、加速・ブレーキのエンジン音を楽しみながら車内で過ごしました。
札幌駅
網走から5時間23分。定刻通りに札幌駅到着。
車窓では積雪が見られましたが、雪が降らなかったということもあり、4号車の前面は雪に覆われていませんでした。
車両を見回っていると、側面の一部が剥がれている所がありました。
まあ、年季が入っているのを見られるのも、また醍醐味かもしれませんが・・・。
最後に1号車へ。
網走⇒遠軽で雪は降っていないはずなのに、1号車は雪に覆われていました。不思議・・・。
5時間23分の長時間乗車でしたが、グリーン車座席だったということもあって、あまり疲れはありませんでした。どちらかというと、眠さの方が勝っていました(笑)
JR北海道で唯一のハイデッカーグリーン・・・というより、本州側でもあまり見れなくなってきているハイデッカーグリーンは、普通車より高い位置に座席があり、いつもとは違う景色を見ることができ存分に楽しめました。
また、停車時のブレーキ音が独特で、聞いてて面白かったです。
それでは、今回はここまで('ω')ノ
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乗車日:2022年12月6日