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因美線
因美線は鳥取駅と東津山駅を結ぶ路線で、津山方面の列車は全て津山駅発着。
現在、優等列車の運行は無いですが、1997年まで急行「砂丘」が岡山~鳥取を津山線・因美線経由で運転。智頭急行の開業前は陰陽連絡の路線として役割を果たしていました。
しかし急行砂丘廃止後、智頭~津山駅間を走る優等列車(有料列車)は無くなり、普通・快速列車のみの運転となっています。

津山~智頭は岡山・鳥取の県境区間ということもあり、この区間を走る列車は少なめ。
1日6~8本の為、時刻表を見て分かる通り、日中の時間帯はスカスカ。
津山駅から乗車しますが、因美線の列車は1番線より発車。

一応、県境を越えるので「鳥取」と記載されていますが、2023年時点で津山駅⇒鳥取駅を直通する列車はなく、途中の智頭駅までの運転になります。
JR西日本のローカル線でおなじみ「キハ120形」が因美線も担当。


車内はロングシート8割、ボックス席が4席。
この日、ボックスシートは埋まりましたが、ロングシートはスカスカ。乗車率は悲惨な状態でした・・・。
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津山 ⇒ 智頭
発車3分前に新見方面(姫新線)からの列車が到着。
乗り換える人がいるのかなと思っていましたが、1組だけいました。
11時34分発 津山

津山~東津山は姫新線ですが、もともとは因美南線として開業(1928年)。1936年に姫新線へ編入されています。
11時39分 東津山


東津山駅発車後すぐ、因美線と姫新線が分岐。
当初、因美線として開業したこともあり、因美線が直進(メイン)。姫新線が横から入ってくるような配線になっています。

因美線は姫新線と分かれた後、大きくカーブし北上。
東津山~智頭駅間はローカル線ですが、急行「砂丘」が走っていたこともあり路盤が良いところでは60~75kmで走行。

11時44分 高野

2面2線だった高野駅は、1997年に駅舎とは反対側のホームが廃止。現在は、駅舎側のホームのみ使用されています。
高野駅を過ぎると少しずつ中国山地が近くなるのを感じます。

山が近くなるということは、見通しや路盤の悪い所が増えてくる。
そうなると待っているのは

もはや説明不要、JR西日本お得意のアレ。
感覚としては、多すぎず少なすぎず。程よい多さと徐行区間かなと感じました。
11時52分 美作滝尾

11時56分 三浦

2面2線の美作加茂駅は、津山~智頭駅間の中で拠点駅の一つ。
津山~美作加茂の区間列車が走っており、一部列車の起終点となっています。


急行「砂丘」も美作加茂駅に停車していました。
12時03分 美作加茂

美作加茂を過ぎると峠越え区間の開始。
坂が増え、高度が徐々に上がっていきます。
12時09分 知和

山間区間に入り、景色は山・木・田んぼが中心。
自然がいっぱい。


山の方に入ると「整備してる?」と思ってしまうほど荒れている区間を走行。
似たような区間として関西本線・加茂~亀山を思い出しましたが、関西本線の方が断然整備されているなと実感。


「矢筈城跡」と書かれた看板が設置されている美作河井駅。

看板の反対側には転車台跡があったらしいのですが、この時は気付かずスルー。
駅の雰囲気も良さそうなので、いずれ降りてみたい駅候補の一つ。

美作河井駅は岡山県で最北の駅。
鳥取県との県境に近く、次の那岐駅より鳥取県になります。

現在は1面1線ですが、1997年まで行き違い可能な構造になっていました。
その名残として、ホーム上にある待合室の屋根に吊り下げられている方面案内が「岡山方面」「鳥取方面」と2つに分かれています。
12時16分 美作河井

美作河井駅より先も坂が続く。

美作河井~物見峠の勾配はきつく24~25‰。

更に勾配を抑える為に、線路もクネクネ。カーブが多く、速度も抑えられています。

因美線の岡山~鳥取の県境に物見峠があります。

物見峠を越えるために因美線は長いトンネルを通過しますが、トンネルを通る前に因美線の最高地。
少しずつ下り坂が始まり、トンネルに入ったと同時に本格的な下りに入ります。
トンネルの途中で県境を跨ぎ、鳥取県へ。

数分トンネルを走ったのち、鳥取県の山間部へ。

鳥取県に入ると、家の屋根が急斜になっている家が増えてきます。
日本海側になると雪が多くなるので、屋根一つ見ただけで鳥取に来たなと実感できます。
12時33分 那岐

12時37分 土師

終点の智頭駅到着直前、因美線に代わって岡山~鳥取の陰陽連絡を担うことになった智頭急行(智頭線)と合流。


智頭急行は高速運転が可能な路線で最高速度130km。写真に写っている制限速度「95km」だけで既に津山~智頭の最高速度85kmを超えています。
また線路状態も全く違い、智頭急行の線路周りは綺麗ですが因美線は草が沢山。陰陽連絡する・しないで線路状態が180度変わります。
12時43分 智頭

1時間9分で終点の智頭駅に到着。
この走行時間1時間9分が早い・遅いのか分からなかったので、1978年の時刻表を拝見。
急行砂丘の津山~智頭駅間の運転時間が49分~1時間1分。普通列車が1時間11分~2時間2分。
1978年は列車行き違いが行われているので比較しづらい部分もありますが、総じて1978年よりは早くなっていました。
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智頭より先は別の普通列車に乗り換え。
智頭~鳥取は需要があるので、普通列車も2両編成でした。
それでは、今回はここまで('ω')ノ
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乗車日:2023年4月