訪問日:2021年1月4日。
飯田線秘境駅巡りの第3弾で、前回は飯田線の中で一番の秘境駅である小和田駅を訪れていました。
小和田駅探索後、隣駅である大嵐(おおぞれ)駅にやってきました!今回は大嵐駅と駅周辺の探索の様子をお届け致します。
目次
トンネルとトンネルの間にある大嵐駅
小和田駅から列車に乗ること5分程で、大嵐駅に到着しました。駅名標にチラッと写ってますが、大嵐駅の住所も「静岡県浜松市天竜区水窪町奥領家」と政令指定都市の浜松市内にあります。
小和田駅も浜松市でしたので、そう考えると浜松市広すぎ・・・
そんな大嵐駅ですが、駅の両端はトンネルがあり、トンネルに挟まれた駅になります。また、大嵐駅を出て豊橋方面は急な左カーブになっています。これは、後ほどにも述べますが豊橋方面の大原トンネルは、佐久間ダム建設時に新規で作られたトンネルです。ダムを避け水窪方面へ向かう為、急カーブになっています。
大嵐駅の外に出てみました。駅舎や駅舎内はとても綺麗で、秘境駅とはいえ重宝されているのだなと思いました。というのも大嵐駅から1km程離れたところに「愛知県北設楽郡豊根村富山」という集落があり、富山(とみやま)地区の住民の足となっているからです。訪れた時も地元の方が掃除に来られてました。
豊根村方面には豊根村の村営バスが大嵐駅から出ています。村営バスは、平日限定の運行となります。
冒頭の方にも書きましたが、「大嵐」と書いて「おおぞれ」と呼びます。初めて見る方には、難読漢字だと思います。
大嵐駅前にある鷹巣橋から天竜川を眺める
大嵐駅前から天竜川を少しだけ見ることができます。豊根村富山地区は、下の写真でいうと右真ん中付近の山を超えた先にあります。
大嵐駅から少し歩くと天竜川を越えて富山地区へ向かうための橋があります。この橋は「鷹巣橋」といいます。この日は天気がとても良かったのですが、橋の上では思った以上に風が強く、飛ばされないか心配になりました(笑)
橋の上から今度は富山方面を見てみます。基本的には、反対側の景色とほぼかわりないのですが、カメラをズームにして見ると天竜川へ向かう階段が。昔、使われていた階段だと思い色々調べてみましたが、「昔はここに繋がっていた!」という決定的なものが見つからず、これ以上は追求しません。
ちなみに予想としてあったのが、
・旧富山村へ向かう階段
・現鷹巣橋ができるまで富山村と大嵐駅を結ぶ船の船着き場
・旧鷹巣橋へ向かう階段
というのがありました。
鷹巣橋を渡ってきました。橋の道幅は車1台もしくは普通車が2台通れるほどの大きさです。
鷹巣橋を渡ると「愛知県豊根村」になります。豊根村側にある道路は「県道1号線」ですが、なんと長野県・愛知県・静岡県の3県を跨ぐ珍しい県道となっています(飯田富山佐久間線)。また、この県道1号ですが、トンネルの道幅がとても狭かったりカーブの連続区間が多い為、「険道」としても知られています。
再び鷹巣橋を渡って「静岡県浜松市」に戻ってきました。やはりここが浜松市というのは、不思議な感じがします・・・。
大嵐駅にある旧飯田線跡
先程の鷹巣橋から大嵐駅へ戻ってきました。ここからは以前あった飯田線の線路跡を少しだけ歩きたいと思います。
大嵐駅は昔からありますが、現在の位置になったのは1955年。佐久間ダム建設によって現在の位置に移動しており、以前の飯田線は保線用の線路側に向かって延びていました。
大嵐駅の前を通っている道路から豊橋方面に少し歩くと旧大嵐駅のホーム跡があります。草や木に覆われているので若干見づらいですが、それでも綺麗に残っている方だと思います。また、大嵐駅からは旧飯田線の線路跡を歩くことができます。落石が多かった印象ですので、雨の日に歩く際は注意した方が良いかと思われます。
旧飯田線のトンネル。線路跡は道路に整備されていますが、トンネル内は鉄道時代から変わっていないと思われます。
旧飯田線が「なぜ道路へ転用されたか?」について、この先に夏焼集落という地区がある為です。しかも、その集落へ向かうための唯一の手段がこの旧飯田線・線路跡の道路です。
下の写真は、旧大嵐駅から2つ目のトンネルです。このトンネルの長さは1km以上と、とても長いトンネルです。時間的なこともあり、今回、夏焼集落へ向かうことは諦めました。
先程のトンネル前から大嵐駅に戻ってきました。旧飯田線は下の写真に見えるトンネルの左側から手前側に向かって線路は延びていたと思われます。
大嵐駅に戻り、駅舎内でお昼にしました。お昼ご飯は、前日に豊橋駅の駅ビルにあるお肉屋で販売していたカツ丼を頂きました。カツ丼ですが、ボリュームが有るのにお値段が500円!。とても安いので、豊橋に寄る際はとても重宝しています。ただ、夕方に行くとたまに売り切れている時があるので、その辺りは注意が必要です。
カツ丼を食べ終わると、豊橋行きの「特急伊那路2号」が通過して行きました。秘境駅にいると特急列車が通る路線であるということを忘れてしまいます(笑)
終わりに
この後は、隣の水窪駅で先程の「特急伊那路2号」とすれ違ってきた普通列車に乗車し、再び長野県へ突入。金野駅へ向かいました。
今回は、大嵐駅の訪問記を書いてきました。「大嵐駅は秘境駅か?」と言われると微妙ですが、場所が場所なだけに秘境駅と言っても言いような気がします。その例として、鷹巣橋手前に「←水窪市街」という道路標識がありましたが、山越え区間の為、車で走っても1時間以上掛かります。
そんな大嵐駅。冒頭でも書きましたが、住所は「静岡県浜松市」ですが実質的には「愛知県豊根村富山地区」と言っても過言では無いです。駅前にも「とみやまガイドマップ」はありましたが、浜松市のガイドマップは一切ありません。
富山地区(豊根村)には大嵐駅を含め、温泉・テニスコート・バンガロー村・険道県道1号線と色んなものがあります。列車や車、バイクでのツーリングでも良いので、自然に囲まれた愛知県豊根村富山地区に訪れてみてはいかがでしょうか?
それでは今回は、ここまで<(`・ω・´)
飯田線秘境駅巡りの旅
飯田線秘境駅巡り第四弾:金野駅
飯田線秘境駅巡り第一弾:中井侍駅
飯田線秘境駅巡り第二弾:小和田駅