2021年12月に小田急から発表された特急ロマンスカー・VSEの引退。引退はいつか来る宿命なので仕方ないですが、引退時期がなんと2022年3月11日。引退発表から運行終了までたったの3か月しかありません!
私の感覚では、列車の引退はもっと早く発表されそうですが、今回は3か月という非常に短い期間です。そうとなると、早く行動するのみ!
小田急の特急ロマンスカーで乗車したことの無い車両だったので、早急に行動。実際に小田急50000形・特急ロマンスカーVSEに乗車してきました。しかも、乗車日が平日だったおかげか、前日の予約時に前面展望席が空いていたので急いで確保。前から4列目の展望席に乗車してきました!
目次
VSEによる特急さがみ74号
本厚木駅の改札前に来ました。特急さがみ74号の出発数分前に到着したので、出発案内には既に「さがみ74号」の案内が表示されていました。
上り線ホームの発車案内。改札上の発車案内もそうでしたが、「さがみ74号」という特急名の表示はありますが、「特急」の表記はありませんでした。
発車案内を見ていると、特急さがみ74号となるロマンスカー・VSE(50000形)が小田原方面からやっていきました。発車時刻の6分前に本厚木駅へ入線するようです。
このVSEですが、伊勢原駅から回送される運用になっているみたいです。
この日は小田原方面から快速急行に乗って本厚木駅へ移動したのですが、伊勢原駅でVSEが待機しているのを見ました。
到着した白いロマンスカー・VSE。ホーム上では、私以外にもVSEの写真や動画を撮っている人が何人もいました。
白色のボディを基調に、側面にはオレンジバーミリオン色のラインが入っています。
車両の側面にある「ROMANCECARーVSE」。この文字が見れるのも、残りわずかです。
行先案内表示器
本厚木駅から新宿駅まで約50分。前面展望席なので、この時から非常にワクワクしてました(笑)
運転士気分が味わえる前面展望席
発車直前までホーム上にいたので、8号車の扉から乗車しました。
新宿方面の前面展望席は10号車になりますが、10号車にはドアが設置されていない為、9号車のドアから乗車する必要があります。
前面展望席・4列目から見える車窓。今回の前面展望席は平日ということもあり「2座席に1人」という具合だったので、前がとても見やすかったです。
本厚木駅出発時点で、前面展望席は私を含め6人でした。
本厚木⇒町田
特急さがみ74号は定時に本厚木駅を出発。
本厚木~厚木駅間の相模川に掛かる鉄橋も、前面展望席からだと全体が分かります。
更に前面展望席だと列車のすれ違いタイミングも分かりますし、どのような列車とすれ違うのかも分かります。展望席の1列目だと、なお運転士気分が味わえると思います。
海老名駅通過後、車内探索をする為に席を立ちました。その時に10号車全体の写真を撮ってみました。
窓が大きく、どの座席に座っても車窓が楽しめる設計になっています。
停車駅の町田駅の一つ手前・相模大野駅まで来ました。
相模大野駅の駅構造は複雑ですが、その複雑な構造も展望席からだと更に楽しめます。また、どの線路を通過するのかも丸分かりです。
相模大野駅ではホームにある線路とは別に通過線があります。その通過線を特急さがみ74号は通過していきます。ただし、前方に列車がいる為、出発信号機やその先にある信号機は「減速」を指示しています。前面展望席だと、こういった信号機が何色を点灯しているのかも、すぐに分かります。
相模大野~町田駅間では、この日のスーパーはこね7号として運行していたVSE車両とすれ違い。VSEの車両は2編成しか無いとのことで、VSE同士のすれ違いを展望席から見るという貴重な体験ができました。カメラの起動が遅れましたが、何とかすれ違い時の写真を撮ることができました。
町田駅で減速しながら進入。町田駅では、この特急さがみ74号に乗車する・しない関わらず、VSEにカメラを向けている人が何人もいたのが印象的でした。
町田駅では前面展望席に1名乗ってきて、合計7名に。次の停車駅は新宿なので、この時点で私の隣席には誰も来ないことが確定。後は、展望席を楽しむだけです!
町田⇒代々木上原(通過駅)
町田駅で2分程停車し、新宿に向けて再び出発。
周囲に遮るものがありませんので、やはり展望席から見える景色は格別です!
前から4列目の眺めです。この時は前の席に人がいなかったので、前方が見やすかったです。しかし、前の座席に人がいると展望が見づらいかもしれません。展望席の1列目以外で前面展望を見たい場合は、通路側の方が良いと思います。
この時も4列目の窓側席(9D)を取っていましたが、窓側席だと見づらかったので、9C・9D席の真ん中に座ってました。
新百合ヶ丘駅手前で多摩線が合流してきます。
新百合ヶ丘駅は通過駅ですが前に列車がいる為か、警戒信号が灯っていました。また、多摩線の列車がちょうど新百合ヶ丘駅に到着しようとしていました。
前の列車がいなくなった為、進行信号になりました。
それでも、前の列車と間隔が詰まっているのか、新百合ヶ丘駅通過後もゆっくりとしたスピードで走っていきます。
向ヶ丘遊園駅まで来ました。向ヶ丘遊園駅からは上り線は複々線になる為、速度が少しずつ速くなります。また、特急さがみ74号の前に走っていた列車に追いつき、向ヶ丘遊園~登戸駅間で追い越しました。
複々線になったところで、VSEは軽快に走行。複々線の効果が発揮されています。
向ヶ丘遊園駅までは減速信号をよく見ましたが、複々線になってからはあまり見なかったです。
狛江駅はカーブしていることが乗っていても分かります。
複々線区間に入ると駅間がそれほど長くない為か、駅を通過中に次の駅も見える時があります。
小田急小田原線の複々線区間には、トンネルが複数存在します。
その内の一つ、梅が丘~代々木上原駅間のトンネルに入っていきます。
トンネル内の車窓、特に前方の車窓を見る機会は中々ないので、集中するように見ていました(笑)
通常、トンネルや夜間になると車内が窓に反射して、前方が見づらくなります。しかし、VSEはトンネル区間に入っても前方の車窓が見やすく、トンネルのライトや信号機がはっきり分かります。
東北沢駅を通過すると、再び地上区間へ。
向ヶ丘遊園駅から続いてきた複々線も代々木上原駅で終了です。また、警戒信号が再び表示されるようになりました。
代々木上原(通過駅)⇒ 新宿
代々木上原駅を通過すると線路は右にカーブします。その右カーブの左手には、新宿の高層ビル群が見えます。新宿のビル群が見え始めると、そろそろ終わりが近づいてきているのを察します。
代々木上原駅を過ぎると、小田急小田原線は2本の線路に戻ります。また、代々木上原駅からは東京メトロ・千代田線の線路が分岐しており、千代田線の線路がトンネルに入っていくところも確認できます。
代々木上原駅から2本の線路に戻ったということもあり、スピードはゆっくりに戻りました。先行列車との間隔も短くなっているようで、減速信号が多くなってきました。
南新宿駅手前では、ついに南新宿駅に停車している先行列車が見えました!
先行列車が南新宿駅を出発したことで、南新宿駅の場内信号が警戒信号に。
s代々木上原駅からはゆっくり走行していましたが、この辺りまでくると更にゆっくりと走行していきます。
新宿駅手前の場内信号。地上ホームと地下ホームに分かれますが、特急ロマンスカーは地上ホームへ停車する為、地上側の信号が注意信号になっています。
終点・新宿駅
本厚木駅を出発して50分。新宿駅に到着。このVSEは特急さがみ74号として新宿駅まできた後、折り返し特急はこね11号になります。
その新宿駅のホームでは、特急はこね11号となるVSEを待っている人がカメラを向けて写真や動画を撮っていました。
新宿駅には定時に到着。途中でゆっくり走行しましたが遅れていないことから、元々そういうダイヤになっていると思われます。
まだ展望席に乗っていたかったですが、残念ながら終点。惜しむように下車しました。
前面展望席は中々見ごたえがあって楽しかったです。前の席に人がいなかったこともあり、食い入るように見てました。まるで子供のように(笑)
VSEは2022年3月11日を以って定期列車としての運行を終了します。去年のE4系・Maxの時もそうですが、終了間近になるとお別れ乗車する人が多くなります。しかもVSEは2編成しかないことを考えると、希望する列車に乗れない可能性が出てくると思います。お別れ乗車する方は早めに行動された方が良いと思います!
それでは、VSE(小田急50000形)の乗車記はここまでにしたいと思います。
ちなみにこの後は、折り返しとなる特急はこね11号に乗車。小田原駅までおかわり乗車しました!
特急さがみ74号・乗車記
本厚木:10時18分発⇒新宿:11時07分着
VSE(50000形の車内・座席・全体的な外観)
新宿駅停車中のロマンスカー・VSEをホームから見学【特急はこね11号】
乗車日:2022年1月17日(月)