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道南いさりび鉄道
晴天の中、雪の積もった函館駅からスタート。
本州とは違い、冬の時期の北海道は晴天でも雪が残っています。
今回乗車したのは、道南いさりび鉄道。
2016年の北海道新幹線開業とともに、もともと江差線だった路線をそのまま第三セクターへ移管された路線です。
道南いさりび鉄道のメイン車両はキハ40系。今回乗車した車両は、ぱっと見では「あずき色」と言われる色合い。
ただ、公式的には「濃赤色」。
秋カラーとなっており、秋の食材は赤い食材が多いこと、赤とんぼ、紅葉をイメージしているのだとか。
道南いさりび鉄道の車両は函館まで乗り入れていますが、道南いさりび鉄道の正式路線は五稜郭~木古内の区間。
函館~五稜郭の1区間はJR函館本線の路線を走行します。
函館~上磯駅間は、函館市・北斗市の住宅街を通るのでそんなに車窓は楽しめず。
上磯を過ぎると方角的に南西方向に進み、函館湾に沿ったような形で進みます。
上磯を過ぎてしばらくすると、進行方向左手に函館の町並み・函館山といった風景が広がってきます。
この区間は結構景色がよく、天気がいい日に是非訪れた方が良い区間だと思います。
乗車した列車は、途中の矢不来信号場で長時間の停車。
反対側の貨物列車がやってくるまで結構待ちました。
既に函館山が見えている写真を載せてきましたが、列車内の窓にも「天気がいい日は函館山が見えます」と書かれたシールが貼られています。
天気が悪いと函館山の頂上は曇って何も見えなくなりますが、晴天の場合にはあらゆる方向から楽しめる函館山。
天気が良い時は是非乗りに行ってみてはいかがでしょうか。
茂辺地駅で反対列車と行き違い。反対側の列車は国鉄の急行色に塗られていた車両。
とても似合っていますが、国鉄時代のキハ40に急行色は塗られていなかったそうです。
茂辺地駅の一つ隣である渡島当別駅。
一見普通の途中駅ですが、全国的に珍しく郵便局を併設した駅になっています。
駅舎には「STATION」「POST OFFICE」の2つの英語が書かれた珍しい形になっています。
函館から約1時間、道南いさりび鉄道の終着駅である木古内駅に到着。
かつては、木古内駅から先も旅客駅が続いていましたが、北海道新幹線開業後は木古内が北海道最南端の駅となっています。
ホームを見ているとJR北海道時代の駅名標と北海道新幹線開業シールが数年経っても残ったままでした。
木古内駅の端っこから木古内駅のホームを撮影。
列車が止まっている4・5番線以外にもホームがあったはず・・・という微かな記憶がずっと頭に浮かんでいました。
家に帰って昔の写真をさかのぼると、在来線特急が走っていた頃は確かに1~3番線のホームがありました。
しかし、特急が停車しなくなり、普通列車が1~2時間に1本だとホーム5つは過剰。
貨物列車がメインに走る1~3番ホームは完全に撤去されたようです。
ホームと改札を結んでいた階段は完全に撤去され、跨線橋の階段があった場所は完全に塞がれていました。
木古内駅を見回る
改札を出て、跨線橋から青函トンネル方面を見ます。
青函トンネル側も線路は続いており、今も貨物列車が毎日この線路を通っています。
雪に埋もれて分かりませんでしたが、江差まで営業している時は、主に4・5番線から江差行きの列車は出発。下り線の本線に合流していました。
駅舎を出るとタイミングよく貨物列車が到着。木古内駅は通過しても良さそうですが、貨物列車は一旦停車。しばらく停車したのち、青函トンネルに向かって出発していきました。
木古内駅の南口側は道南いさりび鉄道の駅舎として存在。
江差線時代の駅舎と変わりないように見えますが、エスカレーターやエレベーターといった設備が整備されています。
反対に北側のJR北海道側の駅舎。
こちらは新幹線駅らしく、立派な駅舎となっています。
道南いさりび鉄道のホームからも同様の姿を見ることができ、幹線が在来線から新幹線になったことを実感させられます。
新幹線側の駅舎には、指定席券売機やみどりの窓口が設置されており、新幹線の駅として機能を果たしています。
しかし、木古内駅に停車する新幹線は少なく1日16本(上下8本ずつ)。
新函館北斗までしか運転していないとはいえ、少し寂しい停車本数です。
北海道新幹線 木古内駅時刻表(JR北海道)
木古内駅の駅名標。
次駅を見るとかたや終着駅、かたや秘境駅。
青春18きっぷのオプション券購入で木古内~奥津軽今別を利用できるので、この区間だけ利用したことがある人もいるのでは・・・?
改札上にも発車案内標はありましたが、ホーム上にもしっかり発車案内標が設置されています。
ただ、本数が少ないので表示されるのは次発の1本のみ。
ホームに上がって間もなく、東京発のはやぶさ1号が到着。
新幹線利用者は多くいましたが、下車した人は10人程度。乗車する人に至っては0でした。
新幹線がいなくなった後、もう一度同じ方角を撮影。
木古内駅から少し先に坂がありますが、結構急な坂になっていました。
一方の新函館北斗側。平坦が続いていましたが、こちらも向かう先は山。
両方向とも、木古内駅から少し走るとトンネルが続く区間になります。
木古内駅は、2面2線と上りホームに通過線がある2面3線構造。
上り列車(東京方面)で木古内駅を通過する場合、新幹線は通過線を走行します。
下り列車出発後、20分程待っているとはやぶさ22号が来ました。
はやぶさ22号はE5系でしたが、線路に溜まっている雪を弾き飛ばすように走行。
走行した後の周辺は真っ白に覆われていました。
速度制限がある為、新幹線にしてはまったりな速度で走行。
それでも、通過後の列車風による空気は冷たかったです。
ちなみに、新幹線が過ぎ去った後の線は真っ白。
まるで忍者のように白い幕(雪)を張って逃げ、雪が晴れるとそこから新幹線は消えていました・・・w
木古内駅で1時間滞在後は、再び同じキハ40系に乗車し函館へ向かいました。
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