この日は午前中~14時過ぎまで、しまなみ海道と尾道市内でサイクリング(生口島⇒尾道)を行っていました。
今回の旅行では、JR西日本が中心になって取り組んでいる観光型MaaS「setowa」を利用。うさぎで有名な大久野島へのフェリー代もsetowaに含まれているので、まだ行ったことの無かった大久野島へ行ってみることにしました。
目次
大久野島の玄関口
尾道駅を出発後、三原駅を経由。呉線で忠海駅まで移動してきました。
忠海駅
忠海駅はすぐ近くに大久野島行きのフェリーターミナルがある駅。そういうこともあり、駅名標にはウサギの絵柄。
忠海駅ホーム上の名所案内にも「大久野島」の案内。
忠海駅は2面2線の駅。無人駅で駅員はいません。ICカードは利用できるので、SuicaやPASMOで忠海駅へ行くことは可能。
この時も私以外に数名が忠海駅で下車。船のターミナルへ移動していました。
忠海駅の駅舎。駅舎の中には、待合室もあります。
駅舎の出入口には忠海港への案内があります。駅前の道を右に進むと忠海港に行けます。
忠海駅と忠海港は徒歩数分で行ける距離。この時は7分ほどで行くことができました。
「忠海港」と書いてある所の左上に船のマークがありますが、そこから大久野島行きの船が出航しています。
忠海港
忠海港から歩くこと7分、大きなうさぎの写真とともに「うさぎの島への玄関口」と書かれた建物が現れます。ここが大久野島行きの乗船券を購入できるところで、乗船券以外にお土産やうさぎに関連した商品を購入することができます。
ちなみ、setowaを利用して大久野島へ行く際は、ターミナル内にある乗船券販売窓口でsetowaを提示。乗船券をもらう必要があります。
大久野島へ(忠海港⇒大久野島)
忠海~大久野島の船は1時間に1~2本。大久野島は第1桟橋と第2桟橋があり、第1桟橋は「休暇村大久野島」の近くに。第2桟橋は、第1桟橋より東に500mほど離れたところにあります。
朝と夕方の便については、休暇村の利用者を便宜を図って、第1桟橋へ。それ以外の便については、第2桟橋で発着しています。
忠海⇔大久野島をピストン輸送する船については、小型船が使用されています。瀬戸内海はよほどの事が無い限り波はないので、小型船でも揺れることはありません。
それでも小型船ということもあり揺れる時があります。それは、船が通過した後に出来る白波。小型船は白波の影響をモロ受けます。そこだけ注意すれば、船酔いしやすい人でも大丈夫だと思います。
忠海港を出航した船は瀬戸内海を渡ります。瀬戸内海は島がたくさんあり、島同士を繋ぐ橋も多くあります。それらを眺めながら大久野島へ15分の航海。
船の中にも「うさぎ」。立ったり飛んでいたり、様々。
船内には大久野島へ上陸するにあたっての注意事項があります。「うさぎ」に関するお願いなので、上陸前に読んでおきましょう。
大久野島へ向かう途中にもう一つの船とすれ違い。大きめの船ですが、忠海~大久野島~盛(大三島)を結ぶ船。盛へ行く便については、自動車も乗船できるように大きい船が使用されています。
船は時間通りに大久野島・第2桟橋へ到着。うさぎが沢山いる大久野島を散策していきます。
大久野島を散策!
大久野島上陸後、総合案内所(島内マップ)があったので確認。
うさぎで有名な大久野島ですが、負の遺跡も数多くある島。戦時中に使用された軍事遺跡が島全体にあります。
芸予要塞時代の桟橋
第2桟橋の近くにあったのが、芸予要塞時代の桟橋。
資材の運搬に使われていた桟橋ですが、桟橋では珍しく石造りとなっています。波の影響をあまり受けていないということもあり、現在も綺麗な状態で残っています。
発電場跡
桟橋から少し離れた所にあったのが、発電場跡。発電場は1929年~1945年まで大久野島で作られていた毒ガス工場へ電力を供給。
電力を供給しなくなり、建物も活用しなかったということもあり、建物全体が黒くなり、草が生えていたりとボロボロな状態。建物の前に柵があるので近付くことはできませんが、過去の大久野島を知る一つの場所でもあるので寄っておきたい所の一つ。
そんな発電場の前にも黒うさぎが一匹。日向ぼっこをしていたようで、動く気配が全くなし。少し触りましたが、全く動じませんでした。
少し歩くと「うさぎ」
発電場跡から再び歩き出すと、うさぎがその辺の道端でウロウロ。3~5匹の集団でいましたが、うさぎの近くを通ろうとすると餌欲しさに猛ダッシュで寄ってきます。残念ながら餌を持っておらず、うさぎも「こいつ、餌持ってないな」と分かると、スルスルと去っていきました(笑)
火薬庫跡(立入禁止でした・・・)
発電場から数分歩いたところに火薬庫跡がある・・・のですが、入口には「立入禁止」の張り紙。
やろうと思えば、立入禁止の横を通ることはできそうですが、土地的に土砂崩れが起きてるんだろうなと思い断念。綺麗に整備され、立入禁止の張り紙が無くなった時に行きたいと思います。
北部砲台跡
火薬庫跡の次にあったのが、北部砲台跡。
1902年に設置されたということで、かなり古い砲台跡。銃については詳しくないので、省略。
北部砲台跡から少し進んだところで、景色が良いところを発見。
島の最北と瀬戸内海、海の向こうに本島があります。島の北部は砂浜になっており、当初は何もないかと思っていました。しかし、大久野島上陸後にあった総合案内を再度確認すると「北部監視所跡」のマークが。監視所ということは瀬戸内海や上空を監視していたのでしょうか。
24cm加農(カノン)砲の砲台
海を見た後に、少し内陸の方へ行くと再び砲台跡。「24cm加農(カノン)砲の砲台」ということで、雰囲気的に凄い感じが伝わってきます。
カノン砲台を見終わり、再び島を一周する道へ戻ろうとすると、再びうさぎの集団と遭遇。こちらのウサギもエサ欲しさに寄ってきましたが、私がエサを持っていないと分かるとあっという間に退散。
平日なので大久野島へ行く観光客が少なく、うさぎにエサを与える人が少なかったのでしょうか。島一周しましたが、どのうさぎもエサに飢えていました。
長浦毒ガス貯蔵庫跡
第2桟橋から約40分ほど歩き、海岸線にたどり着きました。場所的には第2桟橋からちょうど反対側。
その海岸線を少し歩いた所に、長浦毒ガス貯蔵庫跡があります。大久野島で製造されていた毒ガスを、この長浦毒ガス貯蔵庫で保管していたようです。
終戦後、1年間かけて海に沈めたり燃やして処分したとのこと。処分量の記載が無かったので最終的にどれくらい処分したのか分かりませんが、処分に1年かかるぐらいなので、とてつもない量だったのでしょう。
うさぎのオンパレード(島西側の海岸~休暇村)
長浦毒ガス貯蔵庫という、大久野島のかつての姿を見た後は、現在の大久野島の姿。
島の西側は海岸通りになっていますが、海岸通りはうさぎ通りと化していました。
海岸通りを歩くと、大久野島で一番大きな建物「休暇村 大久野島」があります。
休暇村の前にも「うさぎ」。しかも沢山。
穴を掘っているうさぎもいたので、うさぎの住居になっているのかもしれません。この辺りは休暇村の利用者もいるので、一番賑わっていました。
「休暇村 大久野島」の隣には、大久野島毒ガス資料館があります。先ほどの長浦毒ガス貯蔵庫を含め、大久野島で製造されていた毒ガスについて学ぶことができるようです。今回は時間の都合上、観ることができませんでしたが、次回来た時は、ぜひ見てみたいと思います。
第1桟橋周辺
休暇村から約3分程で、大久野島第1桟橋に到着。
帰りの忠海港の船は第1桟橋から乗車。しかし、乗車時間まで時間があったので、第1桟橋周辺を散策してみました。
第1桟橋の近くには公園があり、公園の一角にうさぎの耳をした建造物。
この建造物は「ウサギ耳の集音器」と呼び、波や風の音、船の音を聞く仕組み。ウサギが聞いている音と同じ音が聞こえるとか。
フォトスポットなので、かわいらしい写真を撮ってみてはいかが?
公園を通り抜けると、海水浴場があります。島西部の海岸は海水浴場として使用されていないようですが、こちらは海水浴場として利用できるよう整備されています。
灯台
海水浴場から先も道・・・ではなく、階段が整備されており、階段の先には灯台があります。
灯台近くの道が崩壊しているので、灯台に近付くことはできませんでした。
夕日の丘
灯台には先ほどの海水浴場の方面の他に、休暇村から行くことができます。
休暇村方面へ向かうと夕日の丘と呼ばれる場所に辿り付きました。
瀬戸内海と大三島を間近に見ることができ、しかも中々の絶景。海の近くは崖になっているので、柵はあるものの注意が必要。
名前に「夕日」と付いているので、夕日が綺麗に見えるのだと思います。が、訪れた時間はまだ夕日の時間では無かったので、夕日を見ることはできませんでした。
第1桟橋前のウサギを眺め、帰りの船に乗船
再び第1桟橋へ戻ってきました。
戻っても船はまだ到着していなかったので、桟橋前にうさぎを眺めていることに。
まったりしているウサギ。喧嘩中のウサギ。
ウサギ界でも色々あるんだなーと思いました。
帰りの船が第1桟橋に到着。
夕方の便でしたが、休暇村の利用者が多く乗っていました。
夕方の大久野島⇒忠海港の便に乗船したのは5~6人。船内の開いている座席に座り、船内でまったり。
夕日と瀬戸内海が綺麗で、良いクルージングでした。
という感じで大久野島に滞在しました。
本当は島を少し歩き、ウサギを見たら帰る予定だったのですが、気付いたら2時間滞在。島も1周していました。冒頭にも書いた通り、大久野島を訪れる前は自転車を4時間漕いでおり、少しクタクタでしたが頑張りました(笑)
JR西日本:忠海駅(呉線)の時刻表
鉄道で行く場合、呉線に乗車し忠海駅へ行く必要があります。朝と夜は1時間に1~2本。昼の時間帯は1~2時間に1本。1本逃すと行程に影響が出るレベルで本数が少ないので、鉄道で行く場合は時刻をよくチェックしてから行動してください。
忠海駅の時刻表は写真だと見づらいので、Webで確認してください!
忠海駅時刻表(JR西日本公式HP)
忠海港~大久野島(船)の時刻表
忠海港~大久野島を結ぶ船は1時間に1~2本。忠海港~大久野島をピストン輸送している船は先述した通り小型船なので、繁忙期は乗れない可能性があります。
忠海港~大久野島の運航時刻も公式ページをご確認の上、乗船してください。
忠海港~大久野島フェリーの時刻表(公式ページ)
それでは、今回はここまで('ω')ノ
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訪問日:2022年6月16日